皆さんお久しぶりです。ピアノ再生のスエヨシです。
2020年が始まりましたが、お元気にお過ごしでしょうか?
今年は暖冬ということですので、過ごしやすい日が続いていますね。寒さに弱い自分としては本当に助かります。
当調律所は現在グランドピアノの修理作業を行なっております。お客様のご好意に甘えて作業風景を少しご紹介したいと思います。
今回携わらせていただいているピアノは、KAWAIグランドピアノのKGー6Cというモデルです。
40年ほど前にご購入され大事にお使いになられてきたピアノ。しばらく調律期間が空いていましたが、娘さんのお子様が大きくなられ、またお使いになりたいとのことで今回お声がけをいただきました。大切になさってこられたピアノが修理・調整・調律され、また生き生きと良い音を奏でるようになり次代に引き継がれていく、その様子を見られるのは本当に嬉しいことです。これぞピアノ再生、調律師冥利に尽きるってものです。
まず行わせていただいたのは塗装面のカビ落としと磨き直し作業。しばらく大屋根を閉じたままにされていたとのことで、開けた屋根の裏にはカビが点々と付いていました。
事前にお知らせいただいていたので、準備していたクロスと艶出しワックスで一生懸命磨いていきます。
しばらくフキフキしていると、艶が出てきて綺麗になります。
続いてはピアノの心臓部とも言えるアクションを引き出して確認。やはり長年ご使用になられてきたこともあり、ハンマーヘッドの先が削れて溝が出来てしまい良い音が出ない状態。また、カビが生えていたということはピアノ内部に湿気が回っていた証拠とも言えますので、今回は確認のためにもアクションをお預かりしての作業となりました。
ハンマーの先にはくっきりと溝が見えます。
一つ一つ丁寧に削っていきます。
削り直し終了。綺麗になりました。
アクションを分解しながら確認していきます。
鍵盤の下にはホコリが。
ハンマーの削り直しを行った後に、分解しながら清掃・確認作業を実施。心配していた湿気の影響も少なく一安心。これなら大きな部品の交換もなく、これからもお使いになっていくことが出来ると思います。
今回はここまでということで。続く作業風景はまた後日ご紹介したいと思います。
インフルエンザが流行り始めているとのことですので、皆様お気をつけください。ご覧戴きありがとうございました。