ピアノの現状と不具合
福岡県糟屋郡のお客様より、KAWAIのグランドピアノ L-10LE(GL-10LE Limited Edition、2024年頃製)の調律・点検をご依頼いただきました。
昨年末にご購入されてから今回で3回目の調律となります。納品調律から2ヶ月、半年と継続して調律を実施いただいており、ピアノの状態はとても良好でした。調律前のピッチは約443Hzと大きな低下は見られず、製造から間もないピアノ特有の張力の安定が進み始めている状況です。不具合点としてはユニゾンの乱れが確認されましたが、アクション、弦、響板、金属部品などに大きな問題はありませんでした。
今回行った調律・修理作業
今回は以下の作業を実施いたしました。
1. 精密調律
高性能マイクを設置し、弦の振動波形を詳細に確認しながら、A=442Hzを基準として全体の調律を行いました。
2. 内部点検と動作確認
グランドアクションを取り外し、アクションの動作確認を行いました。
3. 内部清掃・外装清掃
アクションを取り外した状態で、ダンパー回りの清掃を実施しました。また、外装の清掃もあわせて行っております。
作業写真



作業後の状態
精密調律により、調律後のピッチは442Hzに調整されました。定期的なメンテナンスを継続してくださっているため、前回調律時よりも張力の安定感が増していることが確認されました。
当店の診断項目に基づく健康スコアは、作業前の95点から作業後の100点に向上しております。
調律前後のピッチ
チューナーで測定した調律前後の状態です。


作業前後の健康スコア
健康スコアは、当店独自の診断項目に基づく目安です。
技術者からのメッセージ
この度は大切なピアノのメンテナンスをご依頼いただきありがとうございました。新品のピアノは製造直後の数年間、弦や木部が馴染んでいく過程で張力が変化しやすい特徴がありますが、定期的に調律を継続していただいているおかげで非常に良好な状態が保たれております。今後も定期的なメンテナンスを行うことで、音色や響きのまとまりがより一層育っていくことが期待できます。またいつでもご相談ください。


