福岡県糟屋郡にて、ヤマハのアップライトピアノ「U300Wn」(1997年頃製・サイレントピアノ)の調律・点検を実施いたしました。
こちらのピアノは定期的に調律を継続していただいており、今回で4回目の作業となります。
ピアノの現状と不具合
調律前の点検では、全体のピッチは約442.5Hzを示しており、非常に安定した状態が維持されていることを確認しました。約2年前の初回調律時には約436Hzまで低下していましたが、定期的な調律を継続いただいた結果、張力のバランスが改善されています。
内部の診断では、アクション、鍵盤、弦、響板、およびサイレントユニットに大きな異常は見られませんでした。ただし、経年変化によるわずかなユニゾンの乱れ(同音の弦同士のうなり)が確認されました。
今回行った調律・修理作業
まず、ピアノ内部および外装の丁寧な清掃作業を行いました。その際、サイレントユニットの配線や電子基板等の目視点検もあわせて実施し、動作や状態に問題がないことを確認しております。
その後、ユニゾンの乱れが生じていた全体の音程と響きのバランスを整えるため、精密調律を実施いたしました。基準音A=442Hzとして全体のピッチを442.2Hzに調整しました。
作業写真



作業後の状態
精密調律により、全体の音程およびユニゾンの乱れを調整しました。当店の診断項目に基づく健康スコアは、作業前の90点から作業後の97点となりました。
継続してメンテナンスを行っていただいているため、各部品のコンディションも良好であり、ピアノ本来の豊かな響きを維持できています。
調律前後のピッチ
チューナーで測定した調律前後の状態です。


作業前後の健康スコア
健康スコアは、当店独自の診断項目に基づく目安です。
技術者からのメッセージ
定期的な調律を継続していただくことで、ピアノにかかる弦の張力のバランスが安定し、音程の保持力も向上します。今回のように約1年以内の周期でメンテナンスを継続することは、楽器の寿命を延ばし、良好な演奏性を維持するために非常に効果的です。
今後も現在の調律周期を維持していただくことで、この素晴らしいコンディションを長く保つことが期待できます。また次回も状態を確認しながら、丁寧に作業を行わせていただきます。


