ピアノという楽器はお部屋の中で格別の存在感を示します。大切な家族のようになっていくでしょう。
では、どうすれば自分でメンテナンスして長く付き合っていくことが出来るのでしょうか?
ここでは、ピアノを大切にして良い状態を保っていくために意識できる、3つの方法をご紹介いたします。
ピアノにとって最適な環境はだいたい
温度15~25℃
湿度50~70%
つまりに私たちにとって快適な環境とほぼ同じです。過湿、過乾燥、急激な温度変化はピアノの大敵です。
可能でしたら、温度湿度計などでピアノが設置されている場所の環境を定期的にチェックするとよいでしょう。
エアコンや除湿器で部屋ごと温度湿度をコントロールするのがおすすめです。
ピアノ内部にダンプチェイサー(ピアノ用湿度自動調整器)を設置して湿度をコントロールする方法もあります。
ピアノ用の湿度調整剤をご利用いただくのもよいでしょう。
ピアノ用の湿度調整剤にはシリカゲルが使われており、湿度が多い時には湿気を吸着し少ない時には放出しますので、ピアノ内の湿度をある程度コントロールしてくれます。防錆材もセットで入っているものも多いので、ピアノ内の錆予防も行えます。
設置方法も簡単です。下記に短くご案内します。
①前もって湿度調整剤を袋から出し、交換日の日付をマジックなどで記入しておきます
。
②ピアノの下前板にある金属レバーを上に押し上げ、下前板を開けます。
※下前板は重たいので、開ける際にはお気を付けください。
③下前板が開いたら内部のスペースに湿度調整剤を置きます。
※下前板は半分くらい開けた状態にして、外しきらないようにすると戻すのが楽です。
④最後に、下前板を戻します。
以上となります。
その他ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
ピアノを良い状態で長く使っていくためには日々のメンテナンスが欠かせません。どんなお手入れができるでしょうか?
Q:ピアノがほこりで汚れてしまったら?
A:表面についたほこりは、ピアノ用の毛バタキか柔らかな布で拭き取ります。
Q:表面に輝きがなくなったら?
A:鏡面艶出し塗装のピアノは専用の艶出し材ユニコンでムラなく拭きます。そのほかの塗装仕上げのピアノは柔らかな布でカラ拭きします。
Q:もしも鍵盤が汚れてしまったら?
A:柔らかな布でカラ拭きします。汚れが目立つときは、水をしみ込ませて固くしぼったクロスで拭き取り、その後カラ拭きします。鍵盤用のキークリーナ―もおすすめです。
ピアノの弦は大きな張力で張られているため、繰り返し弾いていると張力が緩み音程は下がり気味になってしまいます。
もちろん弾かなくても、程度は違えどやはり下がります。
特に、しばらくぶりに調律したピアノについては”次回の調律時期”をご注意ください。長年調律していなかったために音程が下がってしまっていると音程の保持力が下がってしまっているため、一度の調律で安心して期間を空けてしまうと元の状態に戻ってしまいかねません。
調律師はそうした保持力に関しても把握しながら音作りを行いますので、ぜひ今のピアノの状態について尋ねてみてください。